なんでこんなに高いパジャマなの?

しまむらならゼロ1個少ないよ。

 

こんな有難い質問やご意見?をいただくことがありました。

 

 

パジャマは安いものだと1,980円くらいから、高いものだと日本のブランドさんで10万円以上するものまで幅広く存在する。

 

 

パジャマはラーメンと似た立ち位置だと思っている。

外食の中で安いイメージのラーメン。

パジャマも洋服の中だと安いイメージがあるのではないだろうか。

 

 

だからブランドを立ち上げた11年前、友人たちからは

1万円以上するパジャマ売れるわけないよ!千円以上するラーメン食べないでしょ!」

と言われていた。

 

でも、どうしてもパジャマブランドをやりたい。

僕はなぜだかパジャマが大好き。

倒産していく日本の生地屋さんを沢山見てきて、日本の生地の素晴らしさをパジャマを通して伝えたい、技術をこれから先も残したい!

その一心だった。

 

 

ブランドを立ち上げて、すぐにオンラインショップを構えた。でも、こんな無名なパジャマブランドのオンラインショップを見つけてもらえることすら奇跡だと気づかされた。

最初の月の売上は12万円。全て友人だった。親友が5着も買ってくれたことを一生忘れない。泣

 

 

まず知名度を上げるため百貨店さんやセレクトショップさんで取り扱ってもらおう!

当時、若手ブランドの登竜門のようなroomsという展示会があり、そこに出展してみた。そしたらなんと伊勢丹三越さんや、ビームスさんなどで取り扱いたいとお声がけいただいた。正直この時は有頂天だった。

 

数日後地獄のような現実を思い知らされるとは、この時はまだ知らなかった。

 

この時、僕は原価を計算し7,500円程だったので倍の15,000円でオンラインショップで販売していた。百貨店さんなどで販売する時ももちろんうちのオンラインショップと同じ価格でないといけない。

 

初めての商談の際、半額で買取させてと言われる。それを言われた時、生まれ始めて頭が真っ白になった!フリーズ状態だ。

 

ということは、原価だ!利益ゼロだ!(笑)

 

考えてみれば当然だ。百貨店さんやセレクトショップさんは良い立地にあるし、販売員さんの給料もかかるから半分取られて当然だ。でも、そんな業界の当たり前?を私は知らなかった。

 

※百貨店さんで展開していた時の写真

 

 

この時、すでに務めていた繊維商社を辞めていたので無一文である。

無一文の夫を心配する素振りは一切なく、信じて寄り添ってくれた妻には感謝しかない。

 

毎朝6時から9時まで3時間ローソンでバイトをして、それ以外の時間は卸先への発送や奇跡的に売れたパジャマの発送、掲載して欲しい雑誌に手紙を書いたり、ブログを書いたり、なんとか生きるために知名度を上げるために必死だった。

 

 

僕の経験からみなさまに知って欲しいことがある。

 

百貨店さんやセレクトショップなどで売られているブランドは半額近くでお店に卸している。それで利益を取らないといけないので、原価率は20%程がほとんどである。

 

駅ビルや商業施設に入っているブランドもテナント料や人件費がかかるため、同じくらいだと思う。


20,000円のパジャマなら4,000円で作ることになる。

そんなに安く作るには安い生地を使い、海外(主に中国、フィリピン、バングラディッシュ)で縫製するか、日本の縫製工場でロック縫製など簡易的な縫製にして大量に生産するしか方法はない。

 

 

※うちは全て袋縫いをしており、高い縫製技術が求められる。

 

 

 

コロナを経て、いまの世の中は高級なパジャマ、ルームウェアがたくさん出てきている。

疲労回復の効果があると言われるリカバリーウェアブランドもたくさん出来た。

 

3万円以上するパジャマで海外製(アジア)のものは、購入すべきかどうか立ち止まった方が良いのではないかと思う。

 

化学繊維で出来た生地は、要は石油由来だ。いくら気持ちが良い加工がしてあったり、シワにならなかったり、疲労回復する効果がある生地だとしても、化学繊維に変わりはない。

 

天然繊維、植物由来のコットンやリネン、動物由来のウールは着ると本当に気持ちが良く、僕は着ると安心する。

 

化学繊維ではなく、天然繊維を選ぶ人が増えて欲しいと思うし、その方が環境にも良い。

 

疲労回復を謳う製品の中でもコットンを使用しているものはあるが、必ず化学繊維や合成繊維とミックスされている。

 

 

話を戻すが、利益ゼロでも広告費と考えて知名度を上げる一心でお店に商品を卸売り続けてきたが、うちは4年で全てお断りするようにした。

 

事業として続けられないが故の決断だった。うちの原価率では直接お客様に販売するしか生き残れないからだ。

 

うちの原価率は50%から、商品によっては60%を超えている。

 

それでも、日本が世界に誇る生地と縫製技術を使い続けて、快眠になるお客様を増やしたい。

 

心から応援したいと思う生地屋さんや縫製工場さんと共に。

 

一般的にアパレルは量がまとまると仕入れ先に値下げ交渉に入るが、うちはしない。

 

 

 

買い物は「投票」であり、「応援」だと思う。

 

「値段が安いから買う」、「ただデザインが好きだから買う」よりも、「想いに共感したから買う」という人が増えたら本当に嬉しい。

 

買う前に本当に良いのか。立ち止まって考える人が増えたらより良い世の中になるのではないか。

 

僕たちはこれからもこのパジャマを通して伝えたいことを届け、僕たちが考える適正価格で販売していきます。

 

誰からも搾取しない、傷つけない、うしろめたくない、それが僕たちの思いです!

 

 

KandoriTomonari